センスのある選手・・・

 よくスポーツの世界では、センスのある選手という言葉が出てくる。
 具体的にどのような選手がセンスがあるのが、なかなか難しい。それでも、確かにセンスのある選手は存在する。
 私たちジュニアユースチームにも、センスがあるなあと思える選手が数名いる。
 この選手たちに共通することは、まず、状況に応じたプレーを選択できるということである。つまり、周囲の状況の変化を見逃さず、その中で最善のプレーを瞬時に判断してできるのだ。そこには思い込みはなく、柔軟な対応ができている。
 次に、自分がボールを持った時に、自分の間合いに相手を引き込むことができるということである。いったんスローダウンして、相手の動きを止め、そこからギアチェンジして抜き去るのがとても上手い。つまりは緩急の変化、それに尽きる。
 これらの選手がボールを持つと、ゲームが落ち着く。選択肢が広いからだろう。

 このような選手がどのように育ってくるのか、実際のところわからない。これらの選手たちは、きっと天賦の才に恵まれているのだろう。すべての選手をそう育てたくとも、なかなかどうして難しいし、限界も感じるのである。ただ、そこに近づく努力だけはできるので、あきらめてはいけない。

 そういう選手、なぜかしら、他チームの指導者からはあまり高い評価を受けない。それが実に悔しいのである。