おすすめ Part2

 今読んでいるのは、加部 究 著 「大和魂のモダンサッカー」である。
 もうご存知の方も多いだろうが、日本サッカーの父 デットマール・クラマー氏と、当時の日本代表の物語である。
 物語といっても、作り話ではなく、あくまでノンフィクションである。

 当時の日本サッカーの様子やメキシコオリンピックの銅メダルまでの道のりが克明に描かれている。
 その中で目を引いたのは、主将 八重樫の行動である。
 メキシコオリンピックのグループリーグ初戦で、相手の悪質なタックルによって靱帯断裂の重傷を負った彼は、その後、自らの意志によってチームのために貢献するため、他のメンバーのユニフォームを手洗いしたのだという。
 まさに、「フォアザチーム」。
 最近は個人主義というか、自分を物事を考える輩が多くなってきているが、かつての日本にはこのように自己犠牲の精神でチームに貢献した選手も多かったのだろう。

 私も含めて、自戒しなくてはならないのではないか。