ノスタルジック・・・

 手元に一冊の古いサッカー雑誌がある。今は廃刊となってしまったが、そうあの「イレブン」の創刊号である。あのと言っても、多くの方はご存じないかもしれないが、当時はサッカー雑誌と言ってもこの「イレブン」か「サッカーマガジン」しかなかったのである。最近とは隔世の感がある。
 さてこの創刊号、1971年当時の内外のサッカーが満載である。表紙はMexico70のイングランド対西ドイツ戦のボビー・ムーアとゲルト・ミューラーの1対1のシーンである。中をひらくと、ベッケンバウアーにペレの特集が組んである。日本リーグ開幕前ということもあり、各チームの選手名鑑もあるし、若きホープとして、あの赤き血のイレブンの永井の特集も組まれている。いや〜ホントに懐かしい限りだ。こんな話に相槌を打ってくれるのはどの世代からだろうか。
 この1971年、メキシコオリンピック銅メダルからは3年、メキシコワールドカップの翌年であるから、日本サッカーも少々関心を持たれていた時期ではあったろうけれど、日本リーグの試合なんぞ土煙が舞っている、そんなサッカー環境だったのである。それから37年、世の中も変わったものだ。当時はテレビ放映なんてあまりなかったから、雑誌の写真を見てこんなプレーだろうと想像して楽しんでいたものだが・・・それも実に懐かしいのだ。
 今はサッカーはメジャーなスポーツになったが、そのころのような低迷期があって、それを何とかしたいという人たちがいたからこそ今があるのだ。そのことを忘れてはならないだろう。
追伸
 インターネットで調べてみたら、この創刊号、3000円で売ってました。でも私は売りませんよ。
 正月早々、なんだか懐古的になってしまいましたね。当時の私の有名選手への憧れの強さなんです。ご理解ください。