懐かしい・・・そして羨ましい・・・

 高校選手権の準決勝が終わった。第一試合は流経大柏が全日本ユース王者の貫禄と格の違いを見せつけ6−0で圧勝。後半は相手のプレッシャーがあまりない中で自由自在に試合を運んでいた。こんなに思い通りに試合を進めることができるなんて、きっとあまりなかったことだろう。それがこの大舞台でできるのだからなかなかなものである。
 もう一方の試合は、古豪藤枝東が1−0で辛勝。後半は高川学園の猛攻を凌いでなんとか決勝進出といった感じだった。
 さて、試合の内容からちょっと離れるが、藤枝東の服部監督、私の記憶が正しければ、私と同い年で、藤枝東の当時のエース。高校生の中では超有名で、将来を嘱望された選手のひとりだった。確か、全中でも見事なロングシュートを決めたような・・・。これまた懐かしいのである。と同時に、自分の母校を率いてここまでやってくるなんて、羨ましい限りである。
 羨ましいついでにもうひとつ。この準決勝で決勝点を決めた河井選手は藤枝東FC出身で、その1期生だという。この藤枝東FC、藤枝東のOBが作ったクラブチームで、ジュニアはスクール展開し、ジュニアユースチームを組織している。つまりは小中高に渡る一貫指導をしているのである。かつてはこれに似た組織で、南宇和高校も有名だったが、地方都市のクラブが目指す姿がそこにあるような気がしてならない。
 個人がやるのだと限界はあるが、OB会などがその基盤となってこのようなクラブを運営していくのは実に理想的である。やはり地方にとってのトップチームは高校あるいはユースチームである。そう考えると、この函館でもできそうな気はするが・・・、現実としてはかなり厳しいものがある。藤枝と函館、やはりサッカーに対する理解度の差だろうか。